1. こんな悩みありませんか?
「歌詞は書けたけど、メロディが全然浮かばない…」
「音楽理論なんて知らないし、作曲は自分には無理」
「オリジナル曲を作ってみたいけど、鼻歌以上にどうすればいいか分からない」
音楽をやってみたい人の多くがつまずくのが、この「作曲」です。
でも安心してください。前回の記事でAIを使って歌詞を作ったように、メロディもAIに任せることができるのです。
最近話題のSunoやUdioといった音楽生成AIを使えば、初心者でもテーマや雰囲気を伝えるだけで、まるで作曲家のようにオリジナル曲を形にできます。
2. 結論:AIは「ゼロから作曲する苦しみ」をなくしてくれる
結論から言えば、AIを作曲の相棒にすることで「メロディが出てこない」という一番の壁を超えられます。
AIにできることは大きく3つあります。
- ジャンルに合ったコード進行の提案
- 鼻歌や歌詞に合うメロディの自動生成
- MIDIデータや譜面形式での出力(そのままDAWに取り込み可能)
つまり「作詞まではできたけど、曲にできない」という人でも、AIを使えばすぐにオリジナル曲の土台が手に入るのです。
※DAW:CubaseやLogic ProといったPCで音楽を作るためのソフトのこと
3. 実例:悪いプロンプトと良いプロンプト
【悪いプロンプトの例 👎】
曲を作ってください。
👉 結果:
シンプルなC→G→Am→Fのコード進行と、単調なメロディ。特にテーマ性はなく、曲にしたときに個性が出ません。
これでは「ただのBGM生成」で終わってしまいます。
【良いプロンプトの例 👍】
あなたは作曲家です。
テーマ:学生時代の友情を歌ったポップロック曲
構成:Aメロ/Bメロ/サビ
条件:明るく前向きな雰囲気。卒業式で歌える曲にしたい。
出力形式:コード進行とメロディ(ドレミ表記)をパートごとに提示してください。
👉 結果:
Aメロ
コード進行:C → G → Am → F
メロディ:ド レ ミ ファ|ソ ソ ラ シ|ラ ソ ファ ミ|レ ドBメロ
コード進行:Am → F → C → G
メロディ:ミ ファ ソ ラ|ソ ファ ミ レ|ラ シ ド レ|ミ ミサビ
コード進行:F → G → C → Am → F → G → C
メロディ:ド ド レ ミ|ファ ソ ラ ソ|ミ レ ド レ|ミ ファ ソ
ここまで具体的に出力されれば、ギターやピアノで音を鳴らすだけで曲の原型が完成します。もちろん、このままだと少し単調かもしれません。しかし、このメロディのリズムを変えたり、一部の音を高くしたりするだけで、一気にオリジナリティが生まれます。
4.おすすめのAI作曲ツールは?
「じゃあ、どのAIを使えばいいの?」という方のために、代表的なツールを2つ紹介します。
① Suno:歌詞とテーマを入れるだけで曲が完成
今最も手軽な音楽生成AIの一つ。日本語の歌詞にも対応しており、「〇〇についての曲を作って」と指示するだけで、歌声付きの楽曲を数十秒で生成してくれます。まずはAI作曲を体験してみたい、という方に最適です。
② ChatGPT (GPT-4oなど):作曲の相談相手に
この記事のプロンプト例のように、コード進行やメロディのアイデア出しをお願いするのに向いています。「この歌詞に合うコード進行を3パターン提案して」といった壁打ち相手として非常に優秀です。曲のパーツを作りたい場合に重宝します。
目的に合わせて使い分けてみてください。
5. 解説&応用ポイント(AI作曲をうまく使うコツ)
- 役割を与える:「あなたは作曲家です」と指示すると、BGM生成ではなく曲作りを意識した出力になる。
- テーマを明確に:「友情」「失恋」「旅立ち」などテーマを設定すると歌詞と統一感が出る。
- ジャンルを指定:ロック、バラード、R&B、ジャズなどでコード進行や雰囲気が大きく変わる。
- 出力形式を決める:コード進行/ドレミ表記/MIDI形式など。使いたい環境に合わせて指示。
- 歌詞と合わせる:前回作った歌詞をAIに渡し、「この歌詞に合うメロディ」と伝えると一体感のある曲になる。
6. 実践!テーマ別プロンプトのサンプル
パターン① 卒業ソング(友情)
あなたは作曲家です。テーマは「学生時代の友情」。ジャンルはポップロック。構成はAメロ/Bメロ/サビ。前向きで明るい曲にしたいので、コード進行とメロディをドレミで出力してください。
パターン② 失恋ソング(バラード)
あなたは作曲家です。テーマは「失恋」。ジャンルは切ないピアノバラード。テンポはスローで、感情を込めた曲にしてください。構成はAメロ/Bメロ/サビ。コード進行と簡単なメロディを提示してください。
パターン③ 元気ソング(応援歌)
あなたは作曲家です。テーマは「夢に挑戦する人を応援する」。ジャンルはアップテンポなロック。明るく力強い曲にしたいので、コード進行とサビのメロディを中心に提示してください。
こうしたプロンプトを使えば、誰でも簡単に「曲の原型」を作ることができます。あとは自分で少し調整したり、楽器で音を確かめるだけで、オリジナル曲がぐっと現実的になります。
7. 注意点:AI作曲は叩き台にするのが正解
AIの作曲結果はあくまで「叩き台」です。完璧なメロディが出てくるわけではありません。シンプルすぎたり、どこかで聴いたようなコード進行になることもあります。
大切なのは「AIに頼って作曲を始めるきっかけを作ること」。その上で、自分の言葉や感情を少し加えてアレンジすることで、初めて「あなたの曲」になります。
まとめ
作詞の次のステップ「作曲」も、AIを使えば初心者でも気軽に挑戦できます。
- 悪いプロンプト=ただ「曲を作って」では凡庸な結果に。
- 良いプロンプト=役割・テーマ・ジャンル・構成・出力形式を指定することで実用度が一気にUP。
- AI作曲は「ゼロから考える苦しみ」をなくし、創作をぐっと身近にする。
まずはこの記事のプロンプトをそのままコピペして試してみてください。
楽器を持っている人は弾いてみる、持っていない人は鼻歌にのせてみる。それだけでAIと一緒にオリジナル曲作りが始められます。
次は作った歌詞とメロディを組み合わせて、いよいよ「曲として完成させる」ステップに挑戦してみましょう!